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1冊の絵本がみんなの心を動かしたエキサイティングな瞬間 2-1 (絵本 de 手相 心理カウンセラー 國本ひろみさん)

1冊の絵本がみんなの心を動かしたエキサイティングな瞬間!

【ワークライフスタイル・インタビュー 2-1】

■      話し手:絵本de手相心理カウンセラー 國本ひろみさん 

         http://ameblo.jp/aisunonn/

----  聞き手: 前田めぐる

         http://maedameguru.com

 

下の写真は、4月22日に大人のための「美味しい絵本セラピー」にお邪魔した時のもの。

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山口から、名古屋から、奈良から、京都から……

この日この場所に手繰り寄せられるように集まった私たちは、お腹も心も満ち満ちた、至福の時間でした。

もちろん、大人だけのためでなく、ひろみさんは子どもたちに絵本を読んだり、人形劇をしたり、手相を見たりもされています。

そして、いろんな人を応援したり、イベントを主催したりとその行動力がすごいのです。

初めて國本ひろみさんのことを知ったとき、「この方は、一体何人いらっしゃるんだろう」と思いました。

大阪かと思えば名古屋、名古屋かと思えば神戸。1週間の間に西に東にと移動され、何をしている方だろうと。

そしたら、趣味起業の戸田充広さんの本で紹介されていて、「絵本de手相心理カウンセラー」という仕事をしている方だとわかったのです。

絵本の読み聞かせだけではない、手相だけでも、心理だけでもない。ええっ、どうやって組み合わせるの?というのが正直な感想でした。

 

インタビューここから

---- (前田 以下同じ) そもそも、絵本で何かをしようと思ったのは、どんなきっかけですか?

人前に出て話をするというのは、もともとお得意だったのでしょうか?

 

■國本ひろみさん:( 以下敬称略)はい。 学生の頃、NHKの大阪放送劇団付属研究所というところでお芝居を学び、その後はタレント事務所に所属して、舞台やTV、ラジオなどの仕事をしていました。
10年活動して、結婚、子供も生まれましたが、仕事にすぐ復帰するつもりだったんです。でも阪神・淡路大震災があり、それどころではなくなりました

とにかく頑張ってこの子を育てなくちゃと、髪振り乱して毎日必死でした。

そんなある日ふとテレビをみると、同期が出演していたんですね。

もう、まぶしかったですよ。なんだか社会から取り残された感がハンパなかったです。

 

----  そんなときに、絵本と?

 

■國本:役者を続けながら子育てしている友人が、あるきっかけをくれたんです。

大阪の伊丹市にある公民館で、年に一度「いたみ子ども芸術劇場」というイベントがあって、そこで絵本を読まないか?って誘われたんですね。

二つ返事で行ってみてびっくりしました。

なにに驚いたかというと、その来場者の多さと、運営の仕方に、です。
かなり大きなイベントだったんですが、どこか素人チックで(笑)でも、みんなとても楽しそうで、次から次へと子どもがやってきます。スタッフの皆さんもキビキビと動いている。

聞くと、このイベントの運営は公民館ではなく、地元のお母さん達が行っていました。なんで?PTA?と一瞬わけがわかんなかったのですが、その人達は、震災直後に公民館が公募した「子どもたちを勇気づけよう実行委員会」に名乗りをあげた元気なワーキングマザーさん達だったんです。

 

----  ママパワー、ですね。

 

■國本:ええ、ひとりひとり個性豊かな主婦ばかりです。看護師、経理事務員、パート社員など、それだけでも忙しそうなのに、まだ小さい自分達の子どもの手を引いて、伊丹の子どもたちのために、無償で何かやりたいという熱い思いで「いたみ子ども芸術劇場」が出来上がったそうなのです。

 

立ち上がりから5年ほど経ったとき、私は加わりました。

こっちの部屋で、人形劇をやっていたり、あっちの部屋では「かしこそうなおっちゃん」と名乗る陽気なおじさんがマジックをしていたり、ステージでは楽器演奏もしていて、一芸に秀でた人達が、楽しそうに披露しているわけです。

私は、ゲリラ的に「読みまーす」といきなり言って、エントランスのところで絵本を読み始めました。そしたら、近くにいた子どもたちが、すぐに5、6人わらわらと集まって来て、ペタッて座り込んで聞いてくれました。

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1冊の絵本がそこにいるみんなの心を動かし、それはまるで、かつての舞台で感じたエキサイティングな瞬間を思い出させるものでした。

めっちゃ楽しい!そう思いました。

 

----  それが、こうべママの前身ですね。

 

■國本:そうです。おかげで勢いづいちゃいまして、子どもが通う幼稚園で、私自らが陣頭指揮をとって、人形劇を始めました。

園長先生がとても協力的で「園のなかでやったら、なんでも使っていいよ」と言って下さいました。さらには「そんなに楽しいんだったら、子どもが卒園してからもサークルとして活動してはどう?」と提案してもらい、そのための資金に助成金というものがあることも教えてもらいました。

そしてできたのが、NPOにこにこ劇場こうべママ」というお母さん達だけで作ったボランティア団体です。言い出しっぺの私は代表になりました。

 

----  運営で心がけてきたことはありますか?

 

■國本:一切、自分のお金を持ち出さないでおこう、ということです。

コピー10円だけだからいいとか、近いから交通費はいらないとかではなく、必要な実費はちゃんと支払います。

ピアノが好きな人はピアノを弾く。絵の上手な人は描いてもらう。時間と労力を子どもたちのためにボランティアとして使いますが、実費は経費からちゃんと渡しています。

 

---  なかなかできないことですね。友人どうしだと、ついうやむやになってしまったりで。そういうことをちゃんとしてきて、今に続いているわけですね。

 

■國本:そうですね。基本的に家のことを最優先しながら、もう10年続いています。

お母さん仲間で、人形劇したり、絵本の読み聞かせしたりコンサート活動したり。ボランティアって時間とお金に余裕のある人がやってると思うかもしれませんが、私たちのグループは、子育てが終わって暇だからやるのでなく、時間もお金も自分で管理できる人達が集まってやっています。
元グラフィックデザイナー、現ピアノ講師、現声楽家、元社会人吹奏楽団員、元音大卒、元幼稚園教諭、そして元役者の私。

 

----  すごいですね〜。そうそうたるメンバー!それだけ揃っていたら、もう何かやりたくてうずうずしそう。

 

■國本:神戸の公民館で「こんなんしたいです」って口頭で伝えて、それが正式行事になったりして、やっぱりここでも協力して下さる人のおかげです。

メンバーは、親の介護があって抜けることもありますね。お母さんの病院について行く人もいますし、できる範囲でみんな時間の都合をつけながら、参加しています。

 

続く

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【ワークライフスタイル・インタビュー 2-1】