ワークライフ・バリュー〜きっと見つかる自分らしい働き方

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『「アフリカ」で生きる。──アフリカを選んだ日本人たち。』

アフリカと聞いて浮かんでくる言葉は何でしょうか?

砂漠、不便、後進国、発展途上、飢餓、不衛生……?

しかし、それだけではないアフリカがここにあります。

 
『アフリカ」で生きる。──アフリカを選んだ日本人たち。』

 

私たちの人生は短い。

生まれたからには何事かを成したい。

社会の役に立つことをしたい。

たとえそんな夢を描いて何かを始めたとしても、日本では社会貢献とビジネス、両方の車輪をよほどうまく回さなくてはかないません。

人はかすみを食べては生きられないからです。

 

しかし、本気で「社会の役に立つことをしたい」と思う人は、アフリカで暮らすことを考えるのも悪くない。

本書を読んでそんな感想を持ちました。

 

それだけ、アフリカが「アジアビジネスにおける最後のフロンティア」であり、「ブルーオーシャンがまだまだある未開拓の大陸だということです。

 

すでに様々なビジネスがあります。

 

【大豆商社】

約500名の小規模農家と大豆栽培契約を結び、種の配布から集荷・選別・加工メーカーへの卸売。

【宿泊施設・日本の家庭料理レストラン】

創業25年。ペパーミントグリーンの海を見渡す浜辺に12棟のバンガローを営む。

【持ち帰り寿司の販売】

ベトナムで起業したかったが出遅れたと感じたため、知人が駐在していたアフリカを訪れ発展前のベトナムを想起。中間富裕層向けのスーパーマーケットチェーンと提携し、現在6店舗で持ち帰り寿司を販売。

【アフリカの自然から生まれたナチュラルスキンケアブランド】

自身が癌になった事から、物質的に豊かな日本や先進国で化学物質の多用を懸念。生命の木と呼ばれる「モリンガ」のオイルやガーナのシアバターなど「本物の素材を味わう」最高の贅沢を届ける。

【モリンガの栽培・加工・販売】

デトックス効果が高く、「奇跡の木」と呼ばれるモリンガを栽培。熱帯で育ち干ばつに強く手間がいらないモリンガで現地住民の収入源を増やしたい。

【果物加工業】

ケニア産果物、マンゴー、パイナップル、ココナッツなどの加工・販売。品質・生産管理を徹底し、カイゼンと5 Sに取り組む。

児童養護施設・裁縫教室・縫製工場】

1993年ケニアで子どものためのプロジェクトを立ち上げる。「ケニア人は文明人であり基本的には日本人と同じような生活を営み子どもを保護養育している」という前提を持って社会福祉活動を行う。

【アフリカビジネス進出支援】
独立行政法人国際協力機構 JICAで青年海外協力隊としてウガンダへ。帰国後、所属する会社でアフリカ進出をしたい企業の支援を手がける。


もちろん、おいしい先行者利益だけをとりたい人にはすすめられません。

東アフリカ・ケニア初の持ち帰り寿司を販売するカイリミテッド社長薬師側恭平氏曰く

骨を埋める覚悟で臨まなければ痛い思いをするだけでしょう。

 

と。

しかし、それでもここには希望があります。

なぜなら

概ね共通するのは、

以前は、欧米・日本・中国・韓国人のみだったところに、最近では「現地の人が少しずつ増えている」という事実だからです。

退路を絶って新しい地平を望む人には、わくわくすることが山ほど起きるでしょう。

まだ手がつけられていない事業領域がいっぱいあるのです。

ビジネスにおいてチャレンジしている人が少ないということは

手垢がついていないということ。

解決すべき社会的課題も多いということは

ビジネスのチャンスがあるということ。

そして特筆すべきは、

「都市部ではある程度のマーケットがすでにある」ということ。

砂漠に住むわけではないのです。

 

最後に

「いや〜、今更起業なんていいよ。そんなにアイデアマンでもないし、画期的なアイデアなんて思い付かないもん」

という人に面白いエピソードをご紹介しましょう。

コピー機1台でもビジネスが成り立つ。

小屋の中に単にキャノンのコピー機1台と店番の女性がいるだけ。それをみんなが利用しにやってくるのです。

小さくても確かなビジネス、労働の場があることが重要なのではないかと思いました。

小さくても確かなビジネス、労働の場がある。

日本人が置き忘れたものが、たくさん見つかりそうですね。

 

 
『アフリカ」で生きる。──アフリカを選んだ日本人たち。』